電子書籍をダウンロード購入するようになって以来、常々思っているのだけれど、値段がそれほど安くないんですね。文庫本だと市販のリアル本よりも50円~100円ほど安いだけ。新刊だとお得感があるが、何年も前の本だと「単なるデータなんやから、もちっと安くならんかな~」と思ったりします。
その背景を色々調べてみると、現在は電子書籍がまだ過渡期の段階で、リアル本を編集&出版&流通させつつ電子書籍もデータに変換して販売している関係で、いわばダブルスタンダードに対応しているわけで、電子書籍が登場したからと言って、出版費用全体としてはあまりコストダウンに繋がっていないようなんですよね。
出版社にとっては、大部分が電子書籍化できてコストが安くなるんならいいけど、まだその段階にはない。かといって電子書籍の普及を急激に進めると、リアル書店や卸業者を追い詰めてしまう。今は、苦しいでしょうね。
だから、ユーザーとしてはしばらくは電子書籍にある程度の高コストを支払うことは甘受せざるを得ないかも知れません。
僕のもう一つの趣味の音楽については、ここ数年でCDから音楽配信へだいぶ舵が切られましたが、配信事業が軌道に乗ったNAXOS陣営を除けば、いわゆる旧来からのレコード会社は壊滅的な打撃を受けている感じですよね。
この音楽業界の様子を見ると、出版業界の今後も見えてくるんじゃないかと・・・
マニアックな分野の出版は、リアル出版に見切りを付け、アマゾンなり紀伊國屋&SONYあたりが提供するマーケットのプラットフォームに乗っかる。あるいはコンテンツメイカーである有名作家は、単独あるいは何人か集まって事務所を作って、出版も続けつつ電子書籍も配信(定額制なんかもスタートするかも・・・)を独自に開拓していく。
旧来の出版社はリアル書籍の出版と電子書籍の間のビミョーなポジションに苦しみ、編集・出版のシステムが劣化し、過去の名作を格安セット販売するなどしてしのいでいく(クラシック音楽のメジャー・レーベルが、新しい録音を展開できずに過去の録音のセット販売で凌いでいるように・・・)、そんな未来がもうすぐそこまで来ているのかも・・・
それから、電子書籍の普及によって図書館がどういう存在になるのか?ここも心配ですね。すぐには電子データを借りれるようになるとは思えないし(そんなことが出来たら出版社は商売あがったりでしょうからね)、古い本の電子化も一気には出来ないだろうし・・・
図書館の存在意義も、20年後ぐらいには様変わりしているかも知れませんし、変わらず紙媒体を保管する知の公共施設の地位は揺るがないかも知れません。
電子書籍の有用性や便利さを認めつつも、電子書籍は単なるデータです。文明が滅びるような災厄に見舞われた場合、その文明の知的活動を後世に残すのは、やはり紙媒体でしかないのではないか?そんなSFチック無想像も巡らせてしまいます。

図書館の存在意義も、20年後ぐらいには様変わりしているかも知れませんし、変わらず紙媒体を保管する知の公共施設の地位は揺るがないかも知れません。
電子書籍の有用性や便利さを認めつつも、電子書籍は単なるデータです。文明が滅びるような災厄に見舞われた場合、その文明の知的活動を後世に残すのは、やはり紙媒体でしかないのではないか?そんなSFチック無想像も巡らせてしまいます。
